先斗町の「久乃」さん襟替え

こやまあきゆき

2008年02月12日 23:11

京都で現役唯一京都出身の舞妓さん。「久乃」さんが、先斗町で3月始めに芸妓になられます。
花街のシキタリで、今の時期だけのかんざしを付けてごあいさつに来てくださいました。

襟替は、舞妓さんのときと襟の色が変わる為にそう呼ばれており、晴れの姿の御披露目があります。
3月9日に「キエフ」でもお祝いの席が、ご用意されていますが、通常このような場に立ち会えるのは、ごく限られた関係者のみ。すでに多くの参加ご希望のお問い合わせがきております。

京の花街は、ここ数年大きく変わりました。
特定の旦那衆が姿を消していく中で、様々な芸を受け継ぐ厳しい修行の成果が、「をどり」の舞台で披露され、その様々な伝統を受け継ぐ伝統文化の継承者として、様々な場で一般の方が観劇する舞台の演者として私のような普通の庶民にも身近な存在になってきました。

花街が、雑貨や料理店・和の喫茶店からイタリアン・フレンチ・・・外国料理を楽しむ場にも変身したことを、歓迎する声・嘆く声賛否両論ありますが、20才から祇園裏口入学した私としては、昔のままだったら生涯接する機会のなかった世界が、今貴重な日本の伝統文化と伝統芸の宝庫としての京の花街文化が、身近になった事はいいことだと思います。

ただ、町屋レストランはいいのですが、町並み・街の情緒を破壊するようなお店の出現には失望してしまいます。そのような文化破壊だけは、創造・創作の名の破壊だと思っています。

京都出身のたった1人の舞妓さん。これからも応援していこうと思います。
きっとすばらしい伝統文化の語り部になってくださるものと思っています。

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